「きゃっ」
唐突に彼が私の体を持ち上げて、ソファの隣に“きちんと”座らせてくれた。
「シンお兄様?」
シンお兄様の横顔を見ると激光去印、ぎゅっと目をつぶり、難しい顔をしている。彼の太腿に片手を置き、もう片方の手でそっとシャープな顎のラインをなぞる。
「どうしたの?」

「チェギョン、僕に触れるのはやめなさい」
何かを我慢したような、喉の奥から絞り出すようなシンお兄様の声。
「どうして消化不良?いつもこうしてるわ」
ちょっとだけシンお兄様に反抗したくてーーーだって2回もお尻を叩かれたのよ?ーーー彼の頬に唇を寄せてみた。
小さな唸り声がする。
もう少し大胆にしてみようか?

唇の端にキスをして、それから、シンお兄様が私にしてくれるみたいに、舌の先で口の端をつつく。
「チェギョン…やめるんだ」
そう言ってるくせに、彼の声は弱弱しくなってきている。もう一息?
「嫌よ」
彼の両肩に手を置いて錦興隆海味、膝にまたがるように座ってみた。

「チェギョン、僕の言うことを忘れたのか?」
「ううん、忘れてない」
大好きな彼の頬を両手で包んだら、手のひらに伸びかけた髭のチクチクが当たって心地よい。
「ーーーお兄様は、“お兄様自身から”私を守ろうとしてるんでしょ?シンお兄様ならきっとできるわ。だから、私はお兄様を“信用して”、自分のしたいことをしてるだけ。ダメだった?」
首を思いっきり可愛らしく見えるであろう角度で、曲げてみる。
ついでに、困った目と尖った唇。


2015/10/27(火) 02:20 sahngwrnhi PERMALINK COM(0)

COMMENT FORM

以下のフォームからコメントを投稿してください